ロレイ

 プリア・コーから6号線を横切って農道をしばらく走り、木々がうっそうと茂った崖下で車は止まりました。周囲には建物がありませんでしたが、ガイド氏に促されて脇の斜面を登ると新しい僧房があり、その境内一段と高い所に古い祠堂が見えました。ここがロリュウス遺跡群最後の訪問地、ロレイです。周囲を覆った木々と敷地の高さのため、駐車場からは直接見えなかったんですね。他と比べて、ちょっと変わった立地の寺院と言えそうです。
中央に配されたリンガ
4基のお堂の中央には、リンガが配されています
 893年、ヤシャーヴァルマン1世により、貯水池に浮かぶ小島に建てられた施設。周囲に水が満ちここが小島だったと想像すると、不思議な立地のわけも「ナルホド」と納得できます。印象的だったのは、4基の祠堂の中央に設けられたリンガと四方にのびる樋です。これは乾季の水の確保を祈る儀式、『リンガに水を注ぎ樋を伝って貯水池に流れこませる』に使われたそうです。その式典、見てみたかったですね。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です