關子嶺天梯

 温泉旅行4日目: バスを乗り継いで約2時間(合計261元)、台湾第2の都市高雄に出ました。ここからは列車に乗り換えて、關子嶺(かんしれい)温泉行きのバスが出る嘉義に向かいます。台湾中西部の主要都市まで1時間10分の列車の旅です。
10時40分高雄駅発、自強1016号
10時40分高雄駅発、自強1016号
 台湾では平野が多い南西部が発展し、台湾新幹線もこちら側を走っています。のどかだった昨日までの列車旅行と比べると今日は車窓の風景も、ほぼ満席の車内の様子も日本と変わらない感じです。明日の列車も混みそうと、嘉義に着くとすぐ台北行きチケットを購入しておきました。


 「さて、關子嶺温泉行きのバスはどこから出るのでしょう?」。最初駅に隣接したバスターミナルに行ってみましたがここからは出ておらず、係りの女性が「あちらよ」と指差さす方角に向かいました。ターミナルは駅を背にして左前方確か南京路沿いにありました。駅から遠いし判りにくいので、誰かに聞いて(地図、もしくは街路名を書いてもらって)から歩き出しましょう。
關子嶺行きバス乗り場
關子嶺行きバス乗り場
 關子嶺温泉行きバスは07:00~15:00までは1時間おき、後は16:30、17:40と1日11便出ています。14:00のバスは途中白河と言う町を通りました。關子嶺の宿で知り合いになった楊さんは「福島県白河の人たちが作った町だよ」と教えてくれましたが、本当かしら?


 白河を過ぎて間もなくするとカーブの多い山道になりました。ぼんやり車窓を見てましたら温泉街らしきところを通過中、「アレッ?」。その後もグングン坂を上り、バスが止まったのは周囲に宿など見当たらない公園のような場所でした。どうやら乗り過ごしてしまったようです。
終点で降りたら温泉街ははるか下
終点で降りたら温泉街ははるか下
 運転手さんは「この先にホテルがある」と上を指差していますが近くの地図で確認すると「やはり」、下車すべきは遥か下に見えている先ほどの温泉街のようです。これは自力で下りるしかないと諦め歩き出しました。地図には温泉の横に「關子嶺天梯」と書かれていましたが、さて「天梯」って何でしょう?、


 バスで5分もかかったところです。「歩くと何分かかるのかしら?!」と嘆きながら歩き出したのですが、車道の脇には木の歩道があったりカーブをショートカットする階段があったりで意外とはかどります。周囲の風景といいショートカットの階段といい、何だか箱根の石畳の道を歩いているようです。
こちらが「天梯」
こちらが「天梯」
 写真を撮りながら楽しく歩くこと10分、予想よりかなり早く下りることができました。 こちらが地図に出ていた「關子嶺天梯」、ヘアピンカーブの標高差を一気に垂直移動させてくれるありがたい天の梯子(はしご)のことでした。階段を下りるとそこは「關子嶺大旅社」のまん前。

 まあ何とありがたいことでしょう、そこは「今夜の宿」にと心積もりしてきた、まさにその宿だったのですから。

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