クノッソス宮殿

 20世紀初めにエヴァンスによって発掘され、「迷宮は実在した!」とその存在を世界にアピールした伝説の宮殿クノッソス。一部復元されたクレタ王の宮殿跡は、今まで見たこともないほど華やかでカラフルでした。数々の壁画(オリジナルはイラクレオンの博物館にあります)を見ているだけでも、当時の周辺国家との文化交流と、交易で富を蓄えたその繁栄のほどが偲ばれます。

 エジプトの墓(BC15世紀頃)でみつかった壁画には、クレタからエジプトにやってきた使者の一団が描かれているのだとか。一度見比べてみたいですね。

エジプトの使者を描いた、色鮮やかなフレスコ画
エジプトの使者を描いた、色鮮やかなフレスコ画
 この高度なミノア文明を滅ぼしたのは、BC15世紀に隣のサントリーニ島を襲った大噴火と、それに伴う大地震と火災と言われています。

 最近の聖書研究では、その時の津波が「紅海の奇跡」を引き起こし、モーゼの「脱エジプト」を助けたと考えられているようです。点としての歴史だけではなく、線や面として歴史や宗教を考えてみるのも面白いものです。

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