ディオン

 古代マケドニア人の聖域、ディオン(Dion)。アレクサンダー大王が、東征の前にオリンポスの神々にいけにえを捧げ必勝を祈願したのがここ、という話を聞いて行ってみたくなりました。情報が少ないのでまずはディオン行きのバスがあるというカテリニへ。

 テッサロニキから約1時間、着いたバス・ターミナルは町はずれにありました。町の中心まで10分ほどらしいのですが、道がわかりにくい上にこの日は朝市。つい中東旅行用の黒のロングスカートを物色したりで時間がかかり、バス停についたらディオン行きのバスは「今出たところ」だそうで、次のバスまで1時間待ちとあいなりました。

オリンポスの山裾に広がるディオン遺跡 : オールド・シティの石畳
オリンポスの山裾に広がるディオン遺跡 : オールド・シティの石畳
 この遺跡、道路を挟んで公衆浴場や集会場など町の遺構のある「オールド・シティ」とエジプトの女神イシスを奉った神殿跡などが残る区域にわかれています。乾燥した場所に残る遺跡が多い中、ここは今でも敷地横には小川が流れイシス神殿では船着き場までが機能しているのには驚きました。

 エジプトにいった時、一番好きになったのがナイルの小島に残るイシス神殿。ディオンで彼女に会えるとは思いもしませんでしたが、両者共川に面して建てられている所を見ると女神は水がお好きだったようですね。

 バス停近くの博物館ではトンボ玉風のビーズと、水力を利用したというボロボロの青銅製のパイプ・オルガンに心惹かれました。これが後に教会に設置されるパイプ・オルガンのルーツと言われていますが、まさか紀元前にまで遡るとは!あいにくとここは「撮影禁止」、お目にかけられないのが残念です。

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