神々の高み

 メテオラ行きの引き金になったパンフレットがこれ、「アギア・トリアス修道院」です。スツールのような形状に、「一体どこから登るのだろう?」と、近づくまで不思議で仕方ありませんでした。岩肌に食い込むように穿たれた階段を登って入り口に着くと、ここで修行をしているたった一人の修道士さんが、見学者に手作りのお菓子を配っています。クッキーのように小さな物でしたが、素朴な甘さでとてもおいしく感じました。
アギア・トリアス修道院
アギア・トリアス修道院
(ギリシア観光局でいただいたパンフレット)
 小さな修道院はきちんと整えられていて無駄がなく、質素な清々しさに満ちていました。建物を抜けると、これも小さな自家菜園があり、天水(雨水)用の桶やヒシャクも見られます。青々と育っている野菜からは、毎日丹精をこめている様子がうかがえました。

 レース編みも農作業もこの隔絶した高みで行われると、どれもが神への祈りなのだなーと、この畑を見て納得してしまいました。この隔絶した環境で、日々を感謝の祈りで暮らせるなんて、何と羨ましいことでしょう。

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