旅は道連れ

 何度か会って情報交換していく中で、ペルーへ渡りたいという日本人が5人集まりました。リーダー格になったのが南米放浪?年という、福岡出身の自称「ツルさん」。彼を隊長にチケット手配をしたり、リマ滞在の心構えなど生活の知恵の講義を受けたりと、着々と準備が進められます。数軒の旅行社で値段の交渉をし(ツルさんが)、「一番安い」と決まった代理店で購入した、リマ往復のチケットは700ドル。所持金2000ドルの、1/3にも当たる出費は痛いですが、これでやっとペルーに行かれます。

 勉強の合間に情報収集やチケットの手配と、ペルー行きの準備に終始してしまったアンティグアでの日々。カラフルな女性達の衣装と、なぜかフクロウの置物のことだけが印象に残っています。カメラを持参しなかったのが今も悔やまれ、いつか又来て見たい国の一つになっています。

 リマに着くとツルさんが、自分の定宿”ロドリゲスの家(一種の民宿です)”に皆を案内してくれました。後年こんなHPを作ることなど思いもよらず、写真どころかその時のメモすらありません。自分がどこに泊まったのか、恥ずかしながら街の名前すら覚えていないのですが、この家の前の通りの様子は今でも良く覚えています。新宿の歩行者天国の真ん中に車を走らせ、両側に縁日の出店を並べた様な猥雑な賑わい。そんな中で、売り子も客も負けじと声を張り上げ商売している。混沌とした中にもリズムが感じられ、見ているこちらまで、「気分が高揚」してきてしまう、とってもエネルギッシュな眺めだったのです。

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