船の棟

 重要文化財収蔵庫”船の棟”は、民芸館を思わせる白壁と黒瓦のシックな建物。正面の扉も重厚で、一瞬「本当に入っていいのかしら?」と思うほど立派です。スリッパに履きかえて入る館内はヒヤッとして薄暗く、収蔵庫というより”船の墓場”という感じでした。
ベトナムの竹船、"トエントン"
ベトナムの竹船、”トエントン”
 ベトナムの竹船”トエントン”は直径2mはありそうな巨大な竹ザルで、入り口を挟んで向かい合う小木(佐渡島)のタライ船と好一対。雰囲気も良く似ています。なぜザルが水に浮かぶのかと言いますと「隙間を牛のフンとやし油で埋めてあるから」だとか。

 古事記の「海幸山幸」に出てくる船にも通じ、一寸法師が乗ったお椀の船の原型になった。と言う解説文に、今まで荒唐無稽と思っていたお椀の船が、「これなら」と思えてきます。


 海の博物館は写真撮影も自由だし、順路の決まりもありません。50,000点を誇る資料の海の中を気ままに泳ぎ、あなたも「宝探しをしてみませんか?」。蛇足ながら、ここに来るために通ったパールロードは、数区間に分かれていますが通し券を購入した方がお得です。有効期間は2日間ありますから、途中の民宿や志摩スペイン村のホテルに宿泊予定の方でも大丈夫。

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