遥けき大町

思いがけない人から連絡をもらったのは昨年の事。長野県大町市にある山岳博物館友の会で一緒だったAさんからで、今年創立40周年を迎えた友の会会報誌『ゆきつばき』に何か寄稿して欲しいとの依頼だった。創立20周年記念の「チョモランマBCへの旅」に参加して以来、もう20年近く友の会を離れており大町にも行ってはいない。一度はお断りしたものの「どんな内容でも構わないから」と言われ『遥けき大町』の題で大町への想いを書いてみた。

大町山岳博物館友の会誌『ゆきつばき」創立40周年記念号
大町山岳博物館友の会誌『ゆきつばき」創立40周年記念号

 

井上靖の「氷壁」を読んで大町に惹かれ山岳小説を読み耽った学生時代、爺が岳山荘でのバイトを経て憧れの大町に親しんでいったこと、友の会に参加してチベット旅行を果たせたこと、そして沖縄居住となった今再び大町が遠くなってしまったこと、等を綴ったものだ。

2001年4月チョモランマBCへの道(パン・ラ峠にて)
2001年4月チョモランマBCへの道(パン・ラ峠にて)

これを読んだチョモランマBCへ一緒に行った仲間から「懐かしい、是非大町に遊びに来て」と連絡が入った。一人からだけだったら電話で昔話をするに留めたかもしれないのだが今回は都合3人から連絡があり里心(?)に火が付いた。行事ボランティアや畑仕事で忙しい方々なので、何度か予定のすり合わせをして先週末に大町に出向いた。

大町山岳博物館併設カフェ「モルゲンロート」
大町山岳博物館併設カフェ「モルゲンロート」

宿泊先の友人の別荘には5人が集まりスライドで友の会の歩みを辿り、翌日は諏訪から駆けつけてくれたKさんも交え山博のカフェでお喋りを楽しんだ。夕食後は再び友人宅で深夜まで語り、と2泊3日の滞在中は喋りっぱなし。ちょっと喉の調子がおかしかったMさんはとうとう声が出なくなってしまった。翌日耳鼻科に行ってみると「咽頭炎」と診断されたとか。「なるべく喋らないように、だって」と以降はラインでの交信となった。

山岳博物館展望台から望む後立山連邦
山岳博物館展望台から望む後立山連邦

最後の画像は山岳博物館の展望台から見た後立山連峰。中央奥が昔バイトをしていた爺が岳、その右が双耳峰が優美で見飽きなかった鹿島槍ヶ岳、その右が五竜岳、その先が白馬方面だ。今回の再訪で再び大町が近く感じられるようになった。友人って有難いものだ。次回は沖縄に来てもらおう。

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