地震から3週間が過ぎほぼ日常生活が戻ったと報じられている北海道ですが、観光客の落ち込みに苦慮しているとのニュースも流れ気になってしかたありません。実は、地震直後の北海道を旅行してきたばかりだからです。政府も明日10月1日から「北海道復興割」の支援策を表明しています。『観光客の宿泊代金を1泊当たり最大2万円補助すること』等を柱とした対策です。
ただ災害時はお上のお達しより、風評や口コミの方が早く隅々まで伝わるもの。だから風評被害は怖いのです。で今回は、地震発生の4日後に訪問した北海道旅行の様子をお伝えし北海道へのエールにしたいと思います。
スリランカの知人を沖縄に迎えたのは今月5日。北海道は「沖縄以外の日本も見てほしい」と前々から旅行計画を立てていた場所です。ところが、到着2日後に地震が起こったのです。他の地域への振替えも考えましたが、話し合いの結果「こんな時こそ行ったほうが良い」と決まり、内心は不安いっぱいで飛行機に乗りました。
初日の宿泊先は支笏湖休暇村。事前のやり取りで「食事は用意できないかもしれません」と聞いていたのでスナック菓子など非常食を持ち込んでいましたが、「今夜から通常メニューを提供できます」とのことでホッとしました。翌日訪問した昭和新山と有珠山は晴天で快適。でもトウキビを売っていた方によると「観光バスのキャンセルが多くて客が少ないんだよ。ここは大丈夫なのにね」と残念そうでした。
2日目の宿は小樽です。ホテルで聞くと「停電が40時間も続き大変でした」とのことでしたが、前日から通常営業開始だったそうです。宿の裏手にある小樽運河もライトアップ自粛中でしたし、近くのビアホールも客がほとんどいなくて開店休業状態。ちょっと寂しい気もしましたが、観光協会のサイトによると「15日からは再開」となっていますから多分今は大丈夫。
3日目は積丹半島ドライブです。神威岬と余市のウィスキー工場見学後に札幌に向かう予定で出発しましたが、途中で「日本の渚百選」と言う看板を見つけ寄ってみました島武意海岸。沖縄の海もきれいですが、こちらの水の色も又格別。透明度が高くてきれいでしたね。札幌住まいの兄から「札幌では乳製品が不足しているからソフトクリームは食べられないかも」と聞いていましたが、ここのレストハウスでは食べられました!
お次が神威岬。駐車場から起伏のある尾根道を30分ほど歩かなくてはいけないのですが、招待したUBさんは見ただけでギブアップ。私達だけで岬に向かいました。途中の展望は素晴らしいもので、ここは岸壁下部にある念仏トンネルが見通せるビューポイント。先ほど立ち寄った積丹岬も遠くに見えています。
神威岩はYH利用で全国を歩いていた時にも訪問しているのですが、その時は確か尾根道ではなくあの真っ暗な念仏トンネルを抜け海岸沿いに歩いたと思うのですが・・・・。記憶が定かではありません。さて、シャコタンブルーの海に聳える神居岩、何回来て見ても神々しくて心が洗われますね。駐車場まで来ていてこれを見ないなんて、「仁和寺の法師」のようです。
余市のウィスキー工場見学を楽しみにしていたのですが、連絡してみると「地震で一部施設に被害がでたため14日まで見学はできません」とのこと。残念ですがこればかりは仕方ない、少し早めに札幌に向かいました。ここまでほとんど地震の影響を感じずに旅行を続けてきましたが、駅近くのコンビニ店内はほとんど品物がありませんでした。翌日別のコンビニに寄るとこちらは品数も多く、被害状況を尋ねてみると「今夕から正常の配送になりますからもう大丈夫です」とのこと。日を追うごとに地震から立ち直っている様子がコンビニの店内からもうかがえました。
4日目は札幌市内、5日目は旭川まで走って旭山動物園を見て歩きました。動物園での地震被害はほとんどなかったそうですが、ここでも観光客が少ないのが気になりました。人気のペンギン館もホッキョクグマ館もアザラシ館も、もぐもぐタイムですら最前列で見ることができる。人が少ないのは見学者にとって有難い一面もありますが、やはりここは混雑してないとな、って思ってしまいました。
最終日の6日目の富良野からは観光をせず、無事の旅行終了を祝おうとひたすら空港を目指しました。ところがところがです。『商業エリアの消防施設の障害修復に時間を要するため』で3階のレストランエリアは閉鎖中。それでも21日以降は順次再開されているそうですので、政府の「北海道復興割」を利用してお出かけ下さい。
出会った方々に「こんな時に来てくれてありがとう」と感謝され、お天気にも恵まれた今回の北海道旅行。さようなら、そしてありがとう。北海道の方々も皆さんを待っています、旅行しに出かけてくださいね!!