 竜宮城のような朱塗りの楼門は武雄温泉のシンボル
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佐賀、いいえ九州の名湯武雄温泉。この温泉につかりたくなって、宇宙科学館にかこつけて(?)武雄まで来たようなもの。朝は6時半から、と聞いたので早速朝風呂に入りに行きました。ここには殿様湯・家老湯から蓬莱湯まで営業時間と料金体系の異なる5つのお湯がありますが、私が入ったのは庶民的な元湯です。
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元湯は明治8年建造の天井が高く湯気抜きのある湯屋建築。このため長く入っていてものぼせることはありません。湯治場の趣を残した木造の浴室には、先客がすでに10人ほど。時間が早いためか大半は御老人で、浴室のあちこちで四方山話に花が咲いていました。奥の浴槽の湯温は草津の湯のようにかなり高いのですが、あせも気味の首筋には刺激的で心地良いものでした。 |
 「秀吉公掟書」のかかる浴室
| 秀吉公温泉掟書 一、湯治の客は土地の者に対して、難題を申し付けてはならない。
一、客は一人につき、五文の宿銭を支払うこと。
一、薪柴の用意は必要であるが、屋敷廻りその他指定地内の樹木を伐採してはならない。
− 天正二十年六月十八日 − |
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こういう温泉では入浴客同士のおしゃべりが楽しい。「どこから来たのかい」から始まった会話は、「捻挫して歩けなかったのがこの温泉で治った」話から、嫁・孫の話題まで尽きることがありません。ホント、いつまでもこのままで残しておいてもらいたい、良いお湯でした。 |