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日本の「レバノン?」

 『展示物は江戸時代の北前船、近世初頭の中国大陸と北海道を結ぶ三丹交易によって運び込まれた陶器、絹織物などが中心』の館内、重量感のある大陸風のこの衣装をジッと眺めていましたら後ろから、「これが当博物館の宝、蝦夷錦なんですよ」という声がしました。閉館間際、しかも見学者が私1人とあって、受け付けの女性が展示品の説明を初めて下さったのです。

 「300年ほど前この村は、青森ヒバの積出港としてそれは繁栄していました。当時鎖国中でしたが北の港は開いていて、この様な高価な蝦夷錦なども大陸から輸入していたようです。ヒバは成長は遅いものの(杉の約2倍)耐久性・耐水性に優れ防腐効果もあり丈夫で香りが良いため・・・」とのお話しについ

蝦夷錦
大陸との交易を示す、蝦夷錦
 「ちょっと待って」 Play back、プレイバック。それはまるで「レバノン杉とレバノンの関係みたいですね」と口を挟んでしまいました。

 エジプトのピラミッドやミイラ作りに、ソロモン王の宮殿建造に欠かせなかったレバノン杉。楔形文字から、アルファベットへの変化を促がした、「レバノン杉交易」。スケールはもちろん違いますが、ヒバの特性と交易で富が集まり、文化の発展や争いの原因になったことなど、人間の動きとしては良く似ているな、と感じたのです。

 青森ヒバは、『ひばに含まれるヒノキチオール、βードラブリンなどの物質が、強い殺菌・脱臭・消臭・防虫効果をもたらす』とかで、物産館では色々なひば製品が並べられていました。精神緩和の作用(要はリラクゼーション効果)も高いので、これからますます必要とされる商品かもしれませんね。

津軽海峡に沈む夕陽
津軽海峡に沈む夕陽
佐井を後に大間崎付近まで戻ってくると、こんな時間になっていました
 気候の変化と、森林の乱伐による環境破壊とで衰えた、と言われる地中海文明。ギリシアの禿山や中東の荒れ野に立った時、「人間が自然をレイプし続けた結果」という気持ちを強く持ちました。日本人は「木を切ったら植えてきた」ので、下北の森はまだ健在(?)。でも、全国規模で行われた列島改造のつけは、各地に残ったままです。私たち、自然に対してはもっと謙虚でありたいものです。

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