ストゥーパ

 ボロブドゥールは内部構造を持つ寺院ではなく、それ自体が巨大なストゥーパ(円形の供養塔)のようなもの。「欲望界」を表しているといわれる隠れた基壇、「色界」を描写している第1~第4回廊。そして悟りの境地「無色界」を表す最上段から構成されています。
「欲望界」から悟りの境地「無色界」へのステップ
「欲望界」から悟りの境地「無色界」へのステップ
 各階層にある回廊には仏の教えを説く浮き彫りがギッシリと刻まれ、参拝者は「時計回り」(物語は左回りに展開されています)に辿るうち、ストゥーパの立ち並ぶ円壇、悟りの境地「無色界」に至るのです
窓の形が異なる、三層の円壇上に立ち並ぶ仏塔
窓の形が異なる、三層の円壇上に立ち並ぶ仏塔
ここは三層になっていて、上段と下段ではその窓の形が違っています。それは何故かと質問しますと、 「菱形状の窓を持つストゥーパは人の心の不安定さを示し、上部の正方形の窓は安定状態を表しています」

 (エッ、でもこの円壇は悟りの世界、でしょう?)

「人は悟っても、最初は心が揺れ動いて不安定なものなのです」

「フーン!」そんなもの、ですか?

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です