御稲御倉

 正殿から別宮へ向かう途中には、神宮の神田でとれた稲が納められる御稲御倉(みしねのみくら)があります。小さい建物ながら周囲に垣根がないので、掘っ立て柱・扉の金具の様子などを間近で見ることが出来、観察するにはもってこいの建物です。
神宮の神田でとれた稲が納められる御稲御倉(みしねのみくら)
神宮の神田でとれた稲が納められる御稲御倉(みしねのみくら)
金具にご注目 : 内宮では金色の金具が使われています。
 ここで後ろから「なぜ20年毎に建て替えるのかしら?」「もったいないわね。50年に一度でもいいのに」と言うご婦人の声が聞こえてきました。「いやそれだと技術が正確に伝わらないよ」とご主人らしき男性の返事に「ああ、そうか」と納得した様子。フムフム、ナルホド。

 お宮だけでなく、調度品も衣装もすべて新調される遷宮。技術者の寿命からして、20年毎なら技術を正確に後継者に伝えることができる。これは世界に例をみない、合理的な文化の継承法といえるのかもしれません。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です