グレート・ギャッツビー

新年最初の面接授業は「『グレート・ギャッツビー』(フィッツジェラルド著)を読む」でした。『英語で書かれた20世紀最高の作品』の一つに挙げられている作品です。何故この授業を選択したかと言いますと、何年か前にバンコクの紀伊国屋で購入したまま1ページも読めずにいた”The Great Gatsby”(画像向かって左)を読むきっかけになれば、と思ったからです。

1時限目は、小説が書かれた1920年代アメリカの文化や時代背景、―金融の中心が欧州からNYに移ったこと、広告産業の発展、分割払いの普及、消費文化の到来、フラッパーと呼ばれる「新しい女」の出現、禁酒法、移民排斥の動き―などの説明を受けました。2時限目以降は有名な英文部分をピックアップして村上春樹訳を読み進み、最後は映画「華麗なるギャッツビー」を鑑賞しました。

「グレート・ギャッツビー」、オックスフォード版と村上春樹訳版
「グレート・ギャッツビー」、オックスフォード版と村上春樹訳版

ロバート・レッドフォード、ミア・ファロー主演の映画は、衣装デザインでアカデミー賞も受賞していますしTVでも放映されたことありますから、本は読んでいなくても「ああそれなら見たことがある」方も多いかもしれませんね。

受講前にサラッとDVDを見ましたが、前述の時代背景や「『グレート・ギャッツビー』は作者の私小説的(自伝的)要素が強い」などを知ってから教室で見直すと、全く別の作品を見ているようでした。ミア・ファローはディジーとして適役だったのか、レッドフォードは小奇麗過ぎて彼の方がミスキャストではなかったのかなど等、映画鑑賞後のミニ討論会は結構楽しめました。

今まで自己流で小説を読んでいましたが、多くの方の意見を聞くのも又読書のアプローチとしては面白いものだ、を実感させてもらった授業でした。ご参考までに、英語版(他にも数社から出ているようです)の印象的な表紙の作者はTamara Lempicka(レンピッカ)です。

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