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 日本人になじみの深い百済の歴史を、博物館の解説書などから拾ってみます。『4世紀ごろソウル地域で建国した百済は、高句麗の攻撃で475年に一時滅亡し、遺臣らにより熊津(ゆうしん:現在の公州)に遷都した。やがて538年には聖王(聖明王)が、さらに南の扶余に都を移した。』

 聖王は日本に仏教を伝えてくれた聖明王として有名ですね。この時期には仏教だけでなく、医学・音楽・暦など当時の最先端の文化がもたらされ、その後の日本文化の形成に大きな影響を与えたと言われています。聖王は日本の恩人です。
百済が最盛期を迎えたのは、日本の古墳時代
百済が最盛期を迎えたのは、日本の古墳時代
 この歴史室で、熊津時代百済の中興の祖、武寧王の陵墓が公州にあると知りました。彼は日本に五経博士を派遣するなど、日本とも関係が深い王様だそうです。1971年に偶然発見された陵墓は、未盗掘であったため、墓誌石など貴重な埋葬品が見つかり、古代史の解明に一役買ったそうです。現在陵墓に隣接して展示館が建ち、実物大の模型が見られるのだとか。ウーン、見てみたい。

 青銅器に鉄器、装飾品や土器類に混じってこんな展示品も並んでいました。一体なんだと思います?
人待ち顔の造詣が可愛い虎子
人待ち顔の造詣が可愛い虎子
 実はこれ「便器」、今で言う「尿瓶(しびん)」なんです。この角度からだと良くわかりませんが、横に添えられていた頭の写真を見ますと、つぶらな瞳でポカンと大きな口を開け造詣です。人待ち顔とでも言うのでしょうか、のどかで可愛らしい表情をしています。6世紀の遺構からの出土品ですが、一体どんな人がが使ったんでしょう。
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